オフィスビル

大阪府咲洲庁舎

大阪市住之江区の人工島・咲洲に立つ地上55階・高さ256mの超高層ビル。1995年竣工時は「大阪ワールドトレードセンタービルディング(大阪WTC)」として開業したが、バブル崩壊後の破綻を経て2010年に大阪府に譲渡され、現在は府庁舎として使われている。

大阪府咲洲庁舎
写真: Tokumeigakarinoaoshima / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
大阪市住之江区
竣工
1995年
階数
地上55階/地下3階
高さ
256m
延床面積
約149,296㎡
開発
大阪WTCビルディング株式会社(第三セクター)
設計
日建設計 / Mancini Duffy Associates

咲洲の塔——大阪湾を見渡す地上55階

大阪市住之江区南港北、コスモスクエア地区の一角に、高さ256メートルの超高層がひとつ静かに立っている。大阪府咲洲庁舎——愛称「さきしまコスモタワー」だ。地上55階・地下3階、延床面積約14.9万平方メートル。日建設計とアメリカの設計事務所Mancini Duffy Associatesが手がけ、1991年3月の着工を経て1995年に竣工した。関西国際空港の対岸に広がる人工島の上に立ち、55階の展望台からは大阪湾全体をぐるりと見渡せる。竣工当時は近畿圏最高層を誇り、現在も大阪のスカイラインにその存在を刻み続けている。

そのシルエットは先細りの角柱状で、頂部にかけてガラス張りの展望フロアが広がる。最上階の展望空間は360度ガラス越しに視界が開けており、晴れた日には淡路島の稜線や関西国際空港の滑走路まで遠望できるとされる。建物が立つ咲洲は南港に整備された埋め立て地で、海風が吹き抜ける開けた島だ。周囲に高い建物が少ないぶん、このタワーの存在感は際立っている。

バブルの夢が残した超高層

この建物には、大阪のある時代の記憶が刻み込まれている。竣工当初の名称は「大阪ワールドトレードセンタービルディング(大阪WTC)」。バブル景気のさなかに大阪市主導の第三セクターが計画した、国際貿易・ビジネスの拠点として南港に夢を託した超高層だった。しかしバブル崩壊後に事業会社は経営に行き詰まり、多額の負債を抱えたまま破綻した。その後、建物は2010年6月に大阪府に譲渡され、府の庁舎として再出発を果たした。壮大な国際都市構想を掲げたビルが行政の執務棟へと転じた経緯は、バブル期の都市開発が残したリアルな記録として語り継がれている。

まとめ

大阪府咲洲庁舎は1995年竣工、地上55階・高さ256メートルの超高層ビルだ。日建設計とMancini Duffy Associatesが設計し、かつて「大阪WTC」として開業後、2010年に大阪府庁舎となった。55階の展望台は今も一般に開放されており、大阪湾・淡路島・関西国際空港まで視界が広がる。南港コスモスクエア駅から徒歩数分の立地で、大阪の都市史を体感しながら港湾の眺望を楽しみたいなら、ぜひ訪れてみてほしい。

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参考・出典

  • 大阪府咲洲庁舎(さきしまコスモタワー)各種情報(地上55階・地下3階・高さ256.0m・延床面積約149,296㎡・竣工1995年)
  • 設計: 日建設計・Mancini Duffy Associates / 着工1991年3月 / 2010年6月大阪府に譲渡

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