交通網

上野東京ライン

2015年3月14日に開業したJR東日本の路線愛称。上野駅と東京駅の間に約3.8キロメートルの新設線路を通し、宇都宮線・高崎線・常磐線から東海道線まで直通運転を可能にした。約43年ぶりとなった北と南の結節で、首都圏の鉄道ネットワークを大きく塗り替えた。

上野東京ライン
写真: Toshinori baba / CC BY-SA 4.0 (Wikimedia Commons)

43年ぶりに結ばれた北と南

東京の鉄道史にとって「悲願の開業」と呼べる日がある。2015年(平成27年)3月14日、JR東日本は「上野東京ライン」を開業した。路線愛称として広まるこの名の実体は、上野駅と東京駅の間を結ぶ約3.8キロメートルの新設線路だ。地図の上では短距離に見えるが、この小さな距離が長年にわたって首都圏の鉄道を二つに分断してきた。

かつて上野駅は宇都宮線・高崎線・常磐線といった北方面の起点、東京駅は東海道線の起点として、それぞれ独立したターミナルを構えていた。大宮から横浜へ向かう旅行者は上野か東京で必ず乗り換えを要し、毎朝の通勤者も同様だった。上野東京ラインの開業はその途切れを解消し、宇都宮線・高崎線・常磐線の電車が東京駅を通過して東海道線まで直通することを可能にした。約43年ぶりの再結節とされ、首都圏の鉄道地図は開業の日を境に塗り替えられた。

新幹線の上を走る、難工事の果てに

技術的な難所となったのは神田付近だ。上野・東京間の新設線路は、既存の新幹線軌道の上部を通過しなければならない区間があった。終電から始発までの限られた作業時間に、重量物を何度も吊り込みながら橋桁を精密に組み上げる工事が続いた。JR東日本が工事を本格化させたのは2008年頃とされ、約7年の工期を経て2015年3月の開業を迎えた。総工費は約400億円にのぼる。

開業後の効果は数字にも表れた。大宮駅から東京駅まで所要時間が約9分短縮されたほか、並行する山手線・京浜東北線の混雑も一定程度緩和された。乗り換えという壁が取り払われたことで、北関東から都心、そして横浜・小田原方面への移動はひとつの連続した流れになった。3.8キロメートルの新線が、首都圏の通勤地図を書き換えた。

まとめ

上野東京ラインは2015年3月14日に開業し、上野・東京という二つの大ターミナルをつなぐ約3.8キロメートルの「架け橋」として機能している。宇都宮・高崎・常磐の各線と東海道線を一本にする直通運転は、総工費約400億円・約7年の工期を費やした神田付近の難工事によって実現した。上野駅のホームから南へ向かう車窓に、高架橋を渡る瞬間がある。そこに43年の空白を埋めた工事の跡を感じ取ることができるかもしれない。

関連記事:上野駅東京駅 丸の内駅舎

沿線エリアのホテルは楽天トラベルでお探しください。

関連リンク

PR

※ 以下のリンクには広告(アフィリエイト)が含まれます。リンク先での購入・予約により当サイトが収益を得る場合があります。

#鉄道#JR東日本#東海道線#常磐線#上野#東京#インフラ

参考・出典

  • ジョルダン「2015.3.14 上野東京ライン開業」 https://www.jorudan.co.jp/info/haru/uenotokyoline.html
  • 鹿島建設「東北縦貫線(上野東京ライン)南部工区建設工事 工事概要」 https://www.kajima.co.jp/tech/c_tohoku_jukan/overview/index.html
  • 東洋経済オンライン「上野東京ライン、漁夫の利を得るのは?」2015年3月 https://toyokeizai.net/articles/-/62566

地図でみる