オフィスビル

ゲートタワービル

大阪市福島区海老江に1992年竣工した地上16階のオフィスビル。5〜7階を阪神高速道路池田線が貫通するという世界的にも稀な構造で知られ、その3フロアにはエレベーターが停まらない。

ゲートタワービル
写真: ignis / CC BY-SA 3.0 (Wikimedia Commons)
用途
オフィスビル
エリア
大阪市福島区
竣工
1992年
階数
地上16階
高さ
72m
開発
末澤産業
設計
梓設計

高速道路が5〜7階を貫く、世界でも稀な構造

大阪府大阪市福島区海老江6丁目。阪神高速道路池田線の高架が続くこの一帯に、1992年、一風変わった外観のオフィスビルが誕生した。ゲートタワービルである。地上16階・高さ約72メートルのビルでありながら、5・6・7階の3フロアを阪神高速道路池田線が文字通り「貫通」している。高速道路と建物が同一地点に共存するという点で、完成当時から日本はおろか世界的にも異例の構造として広く知られてきた。

所有は末澤産業、設計は梓設計、施工は佐藤工業が担当した。高速道路の橋桁はビルの躯体から構造的に切り離された独立した支持体で支えられており、車両の振動や排気ガスがテナントに直接影響しないよう工夫が施されている。エレベーターは4階から8階へ直接移動し、5・6・7階には停まらない。この「通り抜ける階」の存在が、ゲートタワービルを他のどのオフィスビルとも異なる空間体験にしている。

高速道路の予定地に先行して建つという逆転の発想

このビルが立つ場所は、もともと阪神高速道路の路線が通過する予定の土地だった。建物の開発と高速道路の整備が同時進行する形で設計が進められ、5〜7階の高速道路部分はビル本体とは別の管理主体が担う特殊な構造となっている。不動産登記においても独自の権利処理が必要とされたとされ、都市計画と民間開発の交差点で生まれた複雑な経緯を建物そのものが体現している。

阪神高速池田線の高架下から見上げると、ガラスカーテンウォールのファサードを道路が真横に突き抜けていく光景を直接確認できる。大阪市内でもグランフロント大阪(梅田北、2013年竣工)などのオフィスゾーンとは異なる位置にあるが、梅田や中之島へのアクセスも良く、福島区という下町の雰囲気に高架道路とモダンなガラスビルが同居する景観は一度目にすると忘れがたい。

まとめ

ゲートタワービルは1992年竣工、地上16階・高さ約72メートルのオフィスビル。5〜7階を阪神高速道路池田線が貫通するという梓設計・佐藤工業による独創的な解法は、世界的にも類を見ないランドマークを大阪福島区に生んだ。エレベーターが4階から8階へ直接向かうこの建物を、阪神野田駅や大阪市営地下鉄千日前線野田阪神駅から歩いてぜひ訪れてほしい。

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参考・出典

  • ゲートタワービル - Wikipedia(1992年竣工・16F・梓設計・佐藤工業施工・末澤産業所有)
  • 阪神高速道路池田線 - Wikipedia(ゲートタワービル5〜7階貫通区間)

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